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佐藤・廣島研 素粒子・宇宙物理研究室

セミナー情報


概要

本セミナーでは、重力と非最小に結合した、つまりリッチテンソルと結合を持つベクトル場についてお話します。

素粒子論においては、ベクトル場は種々の力を媒介する粒子として重要なことはご存知だと思います。

宇宙論においても、例えば宇宙のインフレーション中にベクトル場が存在すると、特徴的な観測的なシグナルを残すこと、また宇宙の再加熱時に生成され、それが現在暗黒物質としてふるまう可能性など、積極的に研究がなされています。

質量を持たないU(1)ゲージ対称性を持つベクトル場は、電場と磁場に対応する2つの横波モードしか持ちませんが、質量を持つと対称性を失い、縦波モードも物理的自由度になります。ベクトル場と重力との結合を考えると、4次元においては一般的には4自由度の理論になります。

ごく最近、4自由度のベクトル場の理論は、宇宙論背景、つまり空間的に一様で等方な時空の周りの摂動を考えると、病的なふるまいを示すことが発見されました。本講演では、これまで見過ごされてきた寄与を考慮することによりこの問題を解決し、重力と非最小に結合した4自由度のベクトル場の理論について、健全なラグランジアンを特定しました。このモデルを用いた、現象論的な応用が今後期待されています。